超音波(エコー)検査について
超音波(エコー)検査のご案内
当院では各種疾患の早期発見、予防のため、腹部・甲状腺・頸動脈の超音波(エコー)検査を行っております。
ご希望の方は事前にご予約ください。
☆超音波とはどんな検査?
超音波(エコー)検査は、人の耳に聞こえない程の高い周波数の音波を手のひらサイズの機械から体内に送り、その反射波から臓器の大きさや形状などを調べる検査です。
妊婦検診でも使用されるように、放射線被ばくも無い安全性が高い検査となります。
肝臓、胆道、膵臓、腎臓といったお腹の中の臓器全般から、心臓や血管、乳腺、甲状腺などを検査することができます。
腹部エコー検査について
腹部エコー検査でわかること
下記のような疾患、状態がわかります。
- 肝臓
- : 肝臓癌、脂肪肝、肝炎、肝硬変など
- 胆のう
- : 胆のう癌、胆のうポリープ、結石など
- 膵臓
- : 膵臓癌、膵炎など
- 腎臓
- : 腎臓癌、腎結石、腎炎など
- 脾臓
- : 脾腫など
- 腹部大動脈
- : 動脈瘤など
- 膀胱
- : 膀胱癌、膀胱炎など
- 前立腺
- : 前立腺肥大など
また、腹部エコーにより、生活習慣病に関連する脂肪肝の度合いがわかります。
☆脂肪肝とは?
肝臓に中性脂肪がたまった状態です。メタボリックシンドロームに合併しやすく、放置すると肝炎などを引き起こす場合があります。
腹部エコー検査において、脂肪が沈着した肝臓は正常肝臓よりも白く描出されます。
肝臓と腎臓の濃淡の差(肝腎コントラスト)を脂肪肝の度合いの参考基準にします。
腹部エコー検査を受けたほうが良い方
次の症状などがある方は、腹部エコーをおすすめします。
- 血液検査異常(肝機能、脂質、糖尿病)
- 尿検査異常(尿潜血、尿タンパク)
- 腹部の痛み、違和感(みぞおち、背中、腰、下腹部の痛み)
- 高血圧
- 頻尿
頸動脈エコー検査について
頸動脈エコー検査でわかること
頸動脈エコー検査では、頸動脈の詰まり(プラークや血栓)や狭窄の有無から動脈硬化の進み具合を観察します。
脳梗塞、狭心症、心筋梗塞など全身の動脈硬化疾患の発生リスクを早期発見します。
下記のような疾患、状態がわかります。
- 動脈硬化の進行度
- 頸動脈のつまり具合
- プラーク(脳梗塞の原因)の有無
☆動脈硬化とは?
文字通り、「動脈が硬くなる」ことです。動脈が硬くなると、その特性であるしなやかさが失われるため、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞などになる可能性が高いと言われています。
動脈硬化が進行すると、プラークができやすくなります。
また、プラークが血管を狭くしたり、剝がれて細い血管を詰まらせる事があります。
頸動脈エコーでは、特に脳梗塞の危険性を事前に知ることができます。
頸動脈エコー検査を受けたほうが良い方
次の症状などがある方は、頸動脈エコーをおすすめします。
- 糖尿病
- 脳卒中
- 脂質異常症
- 心臓病
- 高血圧
- 肥満
◆ 生活習慣病と頸動脈エコー検査
腹部エコー検査以外に、頸動脈エコー検査でも生活習慣病の状況がわかります。
生活習慣病が進行すると、頸動脈の詰まり(プラークや血栓)ができます。エコーによって詰まり具合を観察します。
腹部と頸動脈、両方検査することで、より精密に検査することが可能です。
甲状腺エコー検査について
甲状腺エコー検査でわかること
甲状腺エコー検査では、大きく「腫瘍」と「ホルモン異常」がわかります。
1.腫瘍
- 良性腫瘍:腺腫様結節、腺腫様甲状腺腫など
- 悪性腫瘍:甲状腺癌
2.ホルモン異常
- バセドウ病(甲状腺機能亢進)
- 橋本病(甲状腺機能低下)
- 高カルシウム血症(副甲状腺機能亢進)など
甲状腺エコー検査を受けたほうが良い方
次の症状などがある方は、甲状腺エコー検査をおすすめします。
- 他の画像検査で甲状腺に異常を認める場合
- 前頭部が腫れている、痛みがある方
- 甲状腺機能異常(血液検査)を認める場合
- 動悸、発汗、食欲低下、体重減少、イライラ感などの症状がある方(バセドウ病)
- むくみ、体重増加、寒がり、無気力などの症状がある方(橋本病)
◆ 女性に多い甲状腺の病気
特に女性は甲状腺疾患になる確率が高いです。
橋本病などはこれといった自覚がない場合もあります。
少しでも気になる方は、一度甲状腺エコー検査をご相談ください。